※この記事はシリーズです
FileMaker Pro 15の新機能として「マスク付き編集ボックス」が使えるようになりました。
<機能説明>
「フィールドのデータの代わりにドットが表示されるように設定して機密情報を隠す」機能です。
クレジット情報やマイナンバー、パスワードといった機密情報を管理したい場合に有効です。
(例)
・マスク付き編集ボックスで入力または変更したテキストは、ローマ文字として入力される
半角英数字(大文字小文字)、記号のみ入力可能です。(注1)
・データを保存すると、文字数に関係なくドットは8つ表示される
入力した文字数が何桁であっても、画面表示上はドットが8つ表示されます。
・データは暗号化されず、非表示になるだけ
上記画像を例にすると、[パスワード]フィールドに入力したデータは同じく[パスワード]フィールドに保存されます。
ユーザが必要なアクセス権を持っている場合は、スクリプトや計算でマスク付き編集ボックス内のデータにアクセスできます。(注2)
<設定方法>
1.レイアウトモードでインスペクタを表示(インスペクタの表示方法はこちら)
2.マスク付き編集ボックスを設定したいフィールドを選択
3.インスペクタの4つめのタブの[コントロールスタイル]を「マスク付き編集ボックス」に変更
<気を付けるところ>
▼注1
他からペーストした場合は、ローマ字やテキスト属性や改行の有無に関係なくそのまま保存されます。
段落があった場合もそのままですが、段落はドット表示されません。
また、新しくフィールドを追加してマスク付き編集ボックスのコントロールスタイルを適用する場合には問題ありませんが、すでにデータが入力されているフィールドに適用する場合は注意が必要です。
テキストをすでに含んでいるフィールドにマスク付き編集ボックスのコントロールスタイルを適用した場合、テキスト属性 (斜体や色など) や段落書式 (タブや改行など) は維持されます。
テキストを変更するとテキスト属性は失われますが、段落書式は維持されます。
また、マスク付き編集ボックスのデータが別のフィールドで使用され、そのフィールドにテキスト属性が適用されている場合、その別のフィールドには属性付きでデータが表示されます。
(ヘルプより引用)
・データがローマ字で登録されているか?
・改行など含まれていないか?
必要に応じて変換するなど、しっかり確認しておきましょう!
▼注2
スクリプトや計算でマスク付き編集ボックス内のデータにアクセスできる場合、検索モードでマスク付き編集ボックスのコントロールスタイルが適用されたフィールドに値を入力して検索することができます。
検索させないようにするには、インスペクタの4つめのタブから「検索モード」での入力チェックを外しておきましょう。
▼注3
ファイルを開くバージョンがFileMaker Pro 14以前の場合、マスク付き編集ボックスのコントロールスタイルは適用されず、保存されているテキストがそのまま見えてしまいますのでご注意ください。