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Airtableで書かれた日報をFileMakerへ取り込む

今回はAirtableとFileMakerの連携について具体的な例で解説します。


日報管理を例に

社内でバリバリFileMakerを使っている会社。

営業さんに日報がメールなのでシステム化して、未提出をチェックしたり、案件の動きを見たいのだけど、FileMakerのライセンスが負担になるので困っている(営業さんの人数が多い)。

というシチュエーションを考えます。

この場合、社内で運用している(オンプレミス)FileMaker Serverに外部から接続するようにネットワークを設定するか、FileMaker Cloudやレンタルサーバーに置く必要があります。

  • ネットワークを解っている人が居ない

  • 情報部門から難色

  • レンタルサーバーの運用コストが更にかかるのはちょっと・・・

  • 日報のためだけにFileMakerのライセンスはもったいない

  • 営業さんのスマホはAndroid

上記はよくある問題です。

そこで、日報部分だけをAirtableを使った運用形態を考えてみます。

日報部分をAirtableで行う
日報部分をAirtableで行う

上記を最小のライセンス構成で考えると


FileMaker 5ユーザ

¥96,000 税抜価格/年額


Airtable 何ユーザでも(1アプリ5,000レコードまで)

$120(≒¥13,421)/年額


となります。

日報データは定期的にFileMakerへ取り込まれるので、数日分で5000レコードに達しなければ運用上は問題ないはずです。

※Airtableのライセンスはこちらを参照して下さい。


今回はAirtableのフォーム機能を使うので、まったくの不特定多数へのアンケートにも使用できます。


手順1/4:Airtableの設定

それでは、実際の手順を説明します。

下記のような2テーブルの日報システムがあるとします。

日報一覧画面

今回は、Form機能を使います。

FileMakerのフォーム形式とは違います。GoogleドライブのGoogleフォームに近いです。

フォームビューを作る

左からフィールドを右へ配置していきます。

ロゴも設定できます。

フォームレイアウトを作る

日報送信後の設定も色々とあります。

Slackやメールへ通知する機能もあります。

送信後にSlackやメールに通知する設定


手順2/4:入力フォームで日報を入力

iPhone X で表示した状態です。

iPhoneでの入力画面

FileMakerで言う所の、値一覧(カスタム値)

iPhoneでの入力画面 値一覧

フィールドタイプを日付にすると、自動的にカレンダーが表示されます。

カレンダー入力


この値一覧は複数選択可。

別テーブルを参照しています。ですので、日報テーブルではIDのみを1フィールドに改行区切りで保存しているイメージです(FileMakerでの例え)。繰り返しフィールドと考えてもいいかもしれません。

別テーブル参照

FileMakerで言う所のオブジェクトフィールドは、Attach file(添付)となります。

Attach file (添付)

添付ファイルは色々と設定出来るので、便利そうです。

Dropboxだけでなく、Google Photo、Google Driveからも添付出来るようですね。

添付できるソースは多い

今回は写真を添付してみました。複数枚の写真を添付出来ます。

写真撮影時に、写真のサイズを変更して取り込むことは出来ませんが、サーバー上では複数のサイズのサムネイル画像があります。

写真の添付

「Submit」ボタンを押した後の画面です。

入力完了画面

手順3/4:FileMakerからAirtableへ登録設定(API)

Airtable右上「HELP」の中の「API documentation」をクリックすると下記画面が開きます。ちゃんと、「日報連携サンプル」のAPIサンプルになっている所が優しいですね。

サンプルを見ても解るようにJSONで返ってきます。画像や他のレコードを参照したフィールドは複数データを入力出来るので、FileMaker的には繰り返しフィールドの様なイメージになります。

API documentation

手順4/4:FileMakerでの取り込み

APIの設定をうまくやると、このようにデータを取り込むことが出来ます。

取り込みは定期的に実行するように設定したり、翌朝8時に前日の日報を取り込む運用ルールを作るのがいいかもしれませんね。

結果

まとめ

このようにAirtableを使うとFileMakerのライセンスを節約することが出来ます。もちろん、単純な機能でしたので実現したとも言えます。

ただ、こういうことをFileMakerだけでやろうとすると、労力やライセンス費が色々とかかってしまいます。そういう時にAirtableという逃げ道があるといいですね。


今回はAirtableからFileMakerへの一方通行の、比較的簡単な連携でしたが、双方向も可能です。逆のパターンで、FileMakerで管理している値段表を契約している顧客に公開するということも簡単に出来ます。自社サイトに値段表のリンクを貼り付けることが可能です。そして、その更新はFileMakerからボタン1つで出来てしまうというシステムも構築出来てしまいます。



もし、Airtableをちょっと試してみたいと考えた方は下記イベントでワークショップを開催します。ご興味あればご参加下さい。

ビジネスアプリMyスタイル(=ビジスタ)

2019年5月24日(金)大阪産業創造館




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