元号が変わった場合について起こるシステムの問題について考えてみました。
■ローマ字表記で被ったらどうしよう
平成を決める時に他の候補に「修文」「正化」があったが、ローマ字表記で「昭和」のSと被るので、採用されなかったそうです。
コンピュータに限った話じゃなくても、M,T,S,Hを丸で囲む書類があるので考慮したのだと思います。下記元号法としての記述はありませんが、根本としては使い勝手も考慮しているように見えます。
国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つものであること。
漢字2字であること。
書きやすいこと。
読みやすいこと。
これまでに元号又はおくり名として用いられたものでないこと。
俗用されているものでないこと。
というわけで、次の元号はM,T,S,H以外。それ以前の嘉永なんてのは日常的に使われていないので考慮はされないでしょう。
■文字数が2文字以外になったらどうしよう
元号法で「漢字2文字」と書かれているので帳票の幅が足りないという問題は大丈夫です。
■1年を元年にしたい
FileMaker Proでは対応しています。
■元号を1文字で表している場合は?
Unicode表を見ると平成の横に空きがあるので、考慮されているのかもしれません。ですが、「CJK互換用文字」のグループに所属しており、その使用は推奨されていません。フォントの対応も必要ですので、FileMaker的にはどうしようもないです。レイアウト上に配置したテキストを置換したい場合は、レイアウトモードで、「検索/置換」を実行しましょう。
■新しい元号を今使っているFileMakerで対応してくれるのか?
サポート中のバージョンであれば、おそらく大丈夫なはずです。
ですが、多少のタイムラグは否めないでしょう。
■新しい元号に即対応出来るシステムを作るには?
私が経験した自治体のシステムだと元号マスタが存在し、プログラムの修正が無いように作られていました。
FileMakerでもその様に作ることで即対応できるようになるでしょう。
しかし、29年前を思い出してください。平成に入っても昭和64年の書類がしばらくありましたよね。世間は寛容なはずですよ。FileMaker社のアップデートを待ちましょう。